トップ  >  聖書の修辞構造  >  ハバクク書  >  ペリコーペ

ハバクク書の修辞構造

各ペリコーペの集中構造(コンチェントリック)と交差配列(キアスムス)と並行法(パラレル)

[1]預言者の訴え  (Hab 1:1-2:6a)
 
P(1:1)預言者ハバククが、幻で示された託宣(1:1)
  A(1:2-4)  
どうして、あなたはわたしに災いを見させ労苦に目を留めさせられるのか(1:3)   
(ועמל)
    B(1:5-11)    見よ、わたしはカルデア人を起こす(1:6)
  A'(1:12-17)  
人の労苦に目を留めながら捨てて置かれることはない(1:13)   
(עמל)
    B'(2:1-6a)    神がわたしに何を語り わたしの訴えに何と答えられるかを見よう(2:1)
 
   A:労苦 B:見る

[2]呪われた者  (Hab 2:6b-20)
 
  A1(2:6b-8)  災いだ、自分のものでないものを増し加える者は(2:6)
  A2(2:9-11)  災いだ、自分の家に災いを招くまで不当な利益をむさぼり(2:9)
  A3(2:12-14)  災いだ、流血によって都を築き不正によって町を建てる者よ(2:12)
  A4(2:15-18)  災いだ自分の隣人に怒りの熱を加えた酒を飲ませ酔わせて、その裸を見ようとする者は(2:15)
  A5(2:19-20)  災いだ、木に向かって「目を覚ませ」と言い物言わぬ石に向かって「起きよ」と言う者は(2:19)
 
   A:災いだ

[3]預言者の祈り  (Hab 3:1-19)
 
  A(3:1-2)  数年のうちにも、それを生き返らせ数年のうちにも、それを示してください。 (3:2)
    B(3:3-7)    クシャンの幕屋が災いに見舞われ(3:7)
      C(3:8-9)      
あなたは弓の覆いを取り払い言葉の矢で誓いを果たされる(3:9)   
(מטות)
        D(3:10-13)        あなたは御自分の民を救い 油注がれた者を救うために出て行かれた(3:13)
      C'(3:14-15)      
矢で敵の戦士の頭を貫き(3:14)   
(במטיו)
    B'(3:16-17)    我々に攻めかかる民に 苦しみの日が臨む(3:16)
  A'(3:18-19)  わたしの足を雌鹿のようにし聖なる高台を歩ませられる。(3:19)
 
   A:救い B:敵の苦難 C:矢 D:救い


聖書の引用は「新共同訳聖書」より